第8回眼科アレルギー学会は、‛いま眼科アレルギー研究にできること‘をメインテーマに開催させていただきます。眼科アレルギー学会が扱う疾患はアレルギー性角結膜炎のみならず、アトピー性皮膚炎に合併する一連の疾患群(アトピー白内障、アトピー網膜剥離、アトピー緑内障、アトピー眼瞼炎)、眼周囲の接触性皮膚炎、デュピクセント投与に伴う結膜炎など多岐にわたります。そのような疾患に罹患している患者さんに対し、良い医療を提供するためには、眼科における他のサブスペシャリティとの協力、アレルギー診療に関連する内科・小児科・皮膚科・耳鼻科との協力が欠かせません。
生物製剤、舌下免疫療法の導入など、近年アレルギーの診療は急速に進化しています。眼科アレルギーの領域でも、それらの進化に対応すべく病態研究を推進する必要があります。例えばアトピー性皮膚炎の治療のために生物製剤を使用する機会が増えており、眼科から患者さんの治療をお願いするケース、逆に皮膚科の先生から対診を依頼されることもあります。アレルギーの根本治療とも言うべき、舌下免疫療法も耳鼻科領域を中心に我が国でも実施例が増えていますが、眼病変における意義の評価はまだこれからです。今回の学会では、眼科アレルギー研究の現状を踏まえ、今できること、そして今後の夢を活発に議論できる学術集会にしたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。